月別: 2017年7月

ロシア最大のエアショー「MAKS-2017」と話題の新型機

PAK FA T-50

世界的な国際エアショーとして、「ファンボロー」「パリ・ブルジェ」、それに「ベルリン・シェーネフェルト」が良く知られている。それに続くのがロシアのジューコフスキー国際空港で行われるMAKSエアショーである。出展は大部分がロシア製、西側諸国からの参加は少なく、今回はエアロフロート航空が導入するエアバスA350 XWBなどにとどまった。ここでは我々が普段目にすることのないロシアの注目すべき新型機を中心に紹介しよう。

ロシア製に替わる米国製打上げロケットの開発、最終段階へ

RD180_NASA-e1448462872665

米国の大型打上げロケットにはロシア製「RD-180」が使われているが、国内で国産ロケットを使用すべし、との声が高まり、検討が進められて来た。これに対応するべく、エアロジェット・ロケットダイン (Aerojet Rocketdyne) は「AR1」、ブルー・オリジン(Blue Origin)は「BE-4」の開発にそれぞれ取り組んでいる。「AR1」は最終設計審査(critical design review)を終わり、「BE-4」は最大推力の試験運転に入る段階にある。

将来戦闘機用エンジンのコアが完成、IHIが防衛装備庁に納入

XF9-1カットビュー

我国の将来戦闘機「F-3」については、概念設計「26DMU」がまとまった段階であるが、エンジンの開発はかなり先行している。この程IHIの開発、試作したエンジンの「コア」部分が完成、6月28日に防衛装備庁(ATLA=Acquisition, Technology and Logistics Agency)札幌試験場に納入された。防衛装備庁では自身の手で今月から「コア」部分の試運転に入る。

中国空軍のH-6爆撃機6機が宮古海峡を飛行

07-13 爆撃機1

防衛省統合幕僚本部の発表(29-07-13)によると、7月13日(木)に中国空軍の「H-6」爆撃機が2手に分かれて、計6機が沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡上空を飛行した。飛行は2機が宮古海峡を往復し、4機が宮古島南東海上から都海峡を横断中国本土に向かい飛行した。

これに対し航空自衛隊南西航空方面隊第9航空団所属の戦闘機が緊急発進して領空侵犯を防いだ。

中国、長征5号ロケットの打上げに失敗

cz-5-roll-out-wenchang

長征5号(LM-5、CZ-5またはChangzheng 5と呼ぶ)は中国・天津にあるCALT (China Academy of Launch Vehicle Technology/中国打上げロケット技術研究所)が開発した液体燃料使用の打上げロケットで,打上げ能力は地球周回低軌道(LEO)に25 ton、または静止トランスファー軌道(GTO)に14 tonを運ぶ力がある。7月2日の打ち上げに失敗した。

ロシア海軍艦艇16隻が宗谷海峡を通過、日本海に向けて航行

せとぎり

防衛省統合幕僚監部の[29-07-06]発表によると、ロシア海軍艦艇16隻が2つのグループに分かれて、相次いで北海道北端の宗谷海峡をオホーツク海から日本海に向けて航行した。本件について我国のマスコミは折からの北方4島共同開発の話に配慮してか、一切報道していない。

米海軍、5月31日に新空母「ジェラルド R. フォード」を受領

フォード出港

米海軍の空母「ジェラルドR. フォード(Gerald R. Ford) 」[CVN 78] は、ハンチントン・インガルス工業-ニューポート・ニース造船所で建造された次世代型空母である。2017年4月8日に試験航海を開始、その後試験を続け5月26日の最終試験を完了し、米海軍は5月31日にニューポート・ニースで「フォード」[CVN 78]の引渡しを受けた。

中國海軍の情報収集艦が津軽海峡で領海侵犯

07-02中國艦1

防衛省統合幕僚監部の発表(29-07-02)によれば7月2日(日)午前10時40分、中國海軍ドンデイアオ(東調)級情報収集艦1隻が北海道松前町の小島南西の我国領海に侵入、航行するのを発見した。午後零時10分頃同艦は小島の南東我国の領海から離れ、津軽海峡を東に進み、太平洋に出た。

新聞ジャーナリズムよ、反骨精神を忘れるな

 獣医学部の新設をめぐる加計学園問題の読売新聞と産経新聞の報道ぶりに驚かされる。安倍政権擁護の「御用新聞」と批判されても仕方ない。読売は情報量が多く、ニュースの分析力もしっかりしていると評価していた。産経は十年間、私が論説委員として社説を書いてきた新聞社だ。それだけに残念である。

ロシア海軍艦艇の動き宗谷海峡で活発化

北方4島のコピー

今年の6月後半、北海道北端の宗谷岬沖を往来するロシア海軍艦艇の動きが活発化している。以下は防衛省統合幕僚監部が発表した内容である。この付近でのロシア海軍の動きは頻繁に起きるためか、一般マスコミは無関心で報道していない。