投稿者: 松尾 芳郎

中国艦隊、日本海の上陸演習を終えアラスカ沖ベーリング海に進出

8-31スラバ級巡洋艦011

「時事通信」によると、米国防当局者は9月2日、5隻からなる中国海軍艦隊がアラスカ州沖のベーリング海に進出、活動中だと語った。米軍がベーリング海に展開する中国艦隊を確認したのはこれが初めてだ。

「御巣鷹30年」ボ社は修理ミスを犯した理由を明らかにすべきだ

30周年を迎えただけあって8月12日前後のテレビや新聞の報道は例年になく多かった。日航ジャンボ機墜落事故のことだ。この「メッセージ@pen」でも「教訓を忘れるな」というタイトルで5月号と8月号に取り上げた。

 その2回の原稿の中で書こうか、それとも書くまいかと迷った末、そのままになっていた主張が2つある。御巣鷹の事故から30年という熱気が冷めやらぬうちにここに書き留めておきたい。

中国艦隊、日本海での島嶼上陸演習を終了し大半は宗谷海峡を東進

830ルージョウ級駆逐艦115

先週、中国海軍とロシア海軍は、日本海の沿海州水域で島嶼上陸訓練を行っていたが、8月28日に演習を終了した模様で、一部の中国艦艇は対馬海峡を南下東シナ海に入ったが、その他は宗谷海峡を東に航行しオホーツク海に入ったことが判った。

防衛技研、ステルスミサイル迎撃用の新誘導システムを開発

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近着のエビエーションウイーク電子版ニュースレターに掲載された記事「防衛技研、ステルスミサイル迎撃用の新誘導システムを開発」が欧米で注目を集めている。この紹介と併せて、我が国の対空ミサイル開発の現況をまとめてみる。

中国海軍とロシア海軍、日本海で島嶼上陸の合同演習開始

16日ウダロイI駆逐艦548

ウラジオストク発共同通信によれば、ロシア海軍と中国海軍は20日、ウラジオストク周辺の日本海で合同演習「海上連合-2015」を開始した。演習には対空、対艦、対潜水艦作戦に加え、合同で行う島嶼上陸訓練が含まれている。参加した中国艦隊7隻には大型揚陸艦2隻を含んでいることでも裏付けされる。これは中国が領有権を主張する我が国沖縄県尖閣諸島や南シナ海に点在する島々を念頭に置いた訓練と見られ、演習を通じて日本やアメリカを牽制、威嚇する狙いがある。演習は8月28日まで続けられる予定だ。

NASAとJAXAが航空機用に燃料電池推進システムを検討

コロンビア300

航空宇宙分野では宇宙船で燃料電池を使い始めてからすでに数十年になり、最近では無人機(UAV=unmanned air vehicle)で使う燃料電池とその燃料補給技術に関する研究が各方面で進められている。

電動航空機として、4人乗りの小型機から将来の長距離を飛ぶ大型旅客機まで、動力源として燃料電池が使えないか、の検討が始まっている。

水素貯蔵技術の進歩で無人機の性能が大幅アップ

IAI UAV

イギリスの“セラ・エナジー(Cella Energy)”社は、自社で開発した固形水素貯蔵装置を“イスラエル航空宇宙工業(IAI)”製の小型無人機“バード・アイ(BirdEye)”用燃料電池システムの動力源にする研究を始めた。“セラ”と“IAI”の共同研究は、米、イスラエル両国の関係公的機関が支援している。

地対空ミサイル「03式中距離対空誘導弾(改)」の開発は順調

03式対空誘導弾試験2014-07~10

陸上自衛隊では、来襲する敵巡航ミサイル、航空機の迎撃用として配備中の地対空ミサイル「改良型ホーク」を、順次「03式中SAM」に更新中である。その後継機「03式中SAM改」の完成を待って、全国に展開する7個高射特科群に「03式中SAM改」を配備する(2016年度開始)。

エアバス、電動飛行機の開発を進める-改定

Si2 アブダビ

エアバス・グループが開発した電動飛行実証機「E-Fan 1.1」は、「ソーラー・インパルス2」とは異なり太陽光発電は使わない。主翼内に沢山のバッテリーを搭載しそのパワーでファンを回し推力を得る形式である。今年(2015年)7月10日には、英国のリド(Lydd)空港を飛び立ち36分掛けて74 km離れたフランスのカレー(Calais)に到着、双発の電動飛行機としては初めての英仏海峡横断飛行に成功した。

「御巣鷹から30年」あの墜落事故の教訓を忘れるな

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1985(昭和60)年8月12日、日本航空のジャンボ機(B747)が群馬県上野村の御巣鷹の尾根に墜落した。機体は大破し、乗客乗員520人の命が奪われた。助かったのは女性4人だけ。世界の航空史上、最悪の惨事となった。

 この事故から30年が過ぎる。事故を知らない世代も多くなってきた。確かに30年という歳月は長いが、パイロットや管制官ら航空関係者は事故の教訓を忘れてはならない。それとともに次世代に教訓を伝えていく必要がある。