
本稿は鳥居徹夫氏の寄稿である。政府は物価高やエネルギー対策など総合経済対策と補正予算案を決定し、国会に提出し年末の出に成立を目指す。
総合経済対策の予算規模を抑制したい財務省と、積極財政出動を求める自民党議員との間でバトルが繰り広げられた。
また来年度の防衛費をめぐっても、港湾整備費なども防衛費に含め水増ししたい財務省と、台湾有事や防衛力強化を目指す自民党議員とが火花を散らしている。来年度の当初予算の編成も大詰めを迎え、年末には「防衛3文書」が改訂される。
岸田首相は、ただでさえメディアに流され、世論調査に一喜一憂している。しかも官邸はリーダーシップを発揮せず、成り行き任せである。いま政府と与党が「安心して」乱れている。それは野党がだらしなく存在感がないからである。