英国、将来戦闘機「テンペスト」の開発を決定、ファンボロー航空ショー初日に首相、国防相が発表


2018-07-31(平成30年) 松尾芳郎

 194769_1

図1:(UK MoD) 英国国防大臣ガビン・ウイリアムソン(Gavin Williamson) 氏は、ファンボロー航空ショーで英国空軍の将来戦闘機[テンペスト(Tempest)]のモックアップを展示、その前で演説し、「英国は26億ドルを投じてこの戦闘機を開発する」と決意を表明した。[テンペスト]は、BAEシステムズが中心となり開発するが、内外80以上の企業の参加が求めている。左に立つのは、空軍幕僚長Sir Stephen Hillier大将とBAE Systems CEOのCharles Woodburn氏の二人。

 

英国はこのほど将来戦闘機開発の構想を明らかにし、EUから離脱しても英国は戦闘機開発技術で世界のリーダーの立場を引き続き堅持する、と表明した。

英国のガビン・ウイリアムソン国防相は、ファンボロー航空ショーの初日に“双発、デルタ翼、ステルス形状の将来戦闘機[テンペスト]”のモックアップの前で「英国は鉄の意志で完成させる」と言明した。

これに先立つ2時間前、ショー開幕式でテレサ・メイ(Theresa May) 英国首相は次のように述べた;—

「[英国空軍戦略方針( UK’s Combat Air Strategy) ]をここで発表するが、最も重要な事は、英国は今後とも世界一流の航空戦力を維持・発展させる決意であるという点。これで航空機産業は活性化され、数十億ポンドの新たな収益を生み、我が国経済、雇用に貢献することになろう」、「我々は新技術、先端技術を取入れた戦闘機を、国際協力を得ながら開発、次世代機[テンペスト]として完成することを約束する」。「[英国空軍戦略方針]の中で、英国は将来戦闘機開発で国際協力を求めるが、EU、特にフランス、ドイツで検討中の[ FCAS = Future Combat Air System(将来戦闘機システム)]との関係では、主導権を保持して行く」。

ウイリアムソン国防相は「世界は危険な新しい戦争の時代に入りつつある。我々はそれに備えなければならない。常に制空権を掌握することは、自国のみならず同盟諸国においても極めて重要であり、それが英国の安全を保障する道でもある」と述べた。

今回英国国防省が将来戦闘機開発に際し決定した事項を箇条書きにすると以下のようになる;—

①           英国は将来戦闘機開発計画に20億ポンド(26億ドル)を支出する。

②           英国は将来戦闘機を2035年から配備を始める。これは仏、独が計画する[FCAS]の2040年より5年早い。

③           将来戦闘機の開発は国際協力で進める。

④           将来戦闘機には、発電機を内蔵するロールスロイス・アドバンス1エンジンを装備する。

⑤           エンジンから排出する3層の空気の流れ、つまり、コア・エンジンの排気流、ファンの排気流、そして“ファン外縁の空気流”、の3つのうち最後の流れからの抽気で、各部の冷却を行う。

将来戦闘機と関連する技術開発について2015年に“国防・保安に関する戦略的検討(2015 Strategic Defense and Security Review)”が行われた。“戦略的検討”には50 – 60の項目があり、今後数年間開発が続くことになる。その内のいくつかは民間資金で賄われ、いくつかは官民折半で進められている。この資金については異論もあるが、米国のF-22戦闘機の開発は、付随する技術開発費用を含め、総額で320億ドルに達した事に比べると、取り上げるほどの金額ではない。

ウイリアムソン国防相は、「開発計画の主要部分は決定済みで、細部の詰めは今年末までには決めたい。その後、開発・生産などの分担に関する初期決定を2020年末までに決める、また開発資金の配分は2025年までには決定する」、「将来戦闘機[テンペスト]は、2035年には米国製ロッキード・マーチンF-35と英国製ユーロファイター・タイフーンと翼を並べて飛ぶようになる。」と語っている。英国国防省は、将来戦闘機導入のための専門チームの編成に取り掛かっている。

今回の英国の発表について、欧州航空宇宙関係業界の首脳の一部は懐疑的に受け止めている。すなわち、[テンペスト]計画は、フランスのエマニエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領とドイツのアンジェラ・メルケル(Angela Merkel)首相が昨年夏に発表した「仏独共同の戦闘機開発計画(FCAS)」に対する英国の立場を有利にするための措置ではないかと見ている。今年7月初めに、エアバス国防宇宙部門担当CEOのダーク・ホーク(Dirk Hoke)氏は、欧州で2つの戦闘機開発プログラムが同時進行することはあり得ない、と述べている。また、ユーロファイター社のボルカー・パルツオ(Volker Paltzo)社長はファンボロー航空ショーで、欧州は戦闘機開発計画を一つにまとめるべきだ、と強調している。

しかし、英国空軍(RAF=Royal Air Force)幹部は、「[テンペスト]は、欧州側が云う“主導権争い”との見方は当たらない、仏独共同開発機は英国の要件に合致していないし、配備開始の時期も2040年で、英国が必要とする2035年より遅い」、と反論している。

2035年配備を目標とすることで、輸出や国際共同開発が一層容易になる。また、他の第6世代戦闘機計画、例えば米空軍の“Next Generation Air Dominance and Penetrating Counter-Air”計画に対しても英国のポジションを明確にできる。

英国は、この計画を単独で進めることはできない。既述の「英国空軍戦略方針(UK’s Combat Air Strategy)」では、「[テンペスト]の機体の開発だけで内外80社以上からの協力が必要」、「他国企業の協力を得て我々の国家目標が予算を含めて達成できる、」と述べている。「これまでの欧州連合の仕事の進め方は、英国にとり複雑すぎ、これが英国のEU離脱を決めた原因の一つになった、」とはある専門家の見方である。

英国は欧州連に強い影響力を持ってきたが、その他にインドにはジャガー戦闘機、ホーク練習機の国産化を支援し、サウジアラビアではホーク練習機の国産化に協力している。さらに、BAEシステムズはトルコとTF-X戦闘機開発を検討中、日本とは新戦闘機F-3開発計画の話合いをしている。フランスとは仏独開発のFCAS計画に関し技術的な助言をしている。

英国空軍の創立百周年を記念して英國・国際空軍タトー(Royal International Air Tattoo)が7月13日から17日の間行われたが、ここには主要国の空軍幹部が招聘され、展示されたモックアップ2号機の前で説明を受けた。特にスエーデンと日本の代表は、別室に招かれ詳細なブリーフィングを受けた。

ウイリアムソン国防相は「これは国際協力で新パートナーを受け入れるための第一歩である。新技術を盛り込んだ超近代的な戦闘機を、友好国と協力して設計、製作し、早急に友好国・英国に配備したい。」と語っている。

“英国空軍戦略方針”では次のように述べている;—「英国が自国の軍需産業を維持するために、フランス、ドイツと一緒に仕事をすることはあり得ない。「タイフーン」戦闘機の場合、過去10年間にサウジアラビア(72機)とオーマン(12機)への輸出があったため、英国軍需産業輸出の8割の収入をもたらした。しかしタイフーンの時代は終わりとなり、[テンペスト]を育てることで新しい市場が開けるだろう。」

 

「テンペスト・チーム連合( Team Tempest Consortium)」の発足

 

次の10年間に26億ドルを投入することで、英国は仏独共同開発の「FCAS」に対し相当優位になろう。今年4月に英国国防省は「テンペスト・チーム連合( Team Tempest Consortium)」設立を発表した。

[チーム連合]には、英国空軍緊急能力局(RAF’s Rapid Capability Office)を始めとし、航空機業界、BAEシステムズを筆頭にロールスロイス、レオナルドUK (Leonard UK)、およびMBDA UKが名を連ねている。

BAEシステムズは、先進的戦闘システム開発と[テンペスト]全体の取りまとめを担当する。多目的ペイロード・ベイの設計、先進材料、視認増強(augmented reality)型コクピットの設計に経験がある。また搭載するソフトを細分化し、機動的に変更してサイバー攻撃に耐性を持つシステムを構築することにも力を入れている。これに関して英国国防省は、“ピラミッド(Pyramid)”と名付けたオープン・アーキテクチャー・システムを、アビオニクス、センサー類、連絡/指揮/コントールの各系統に採用するよう業界に働きかけている。

ペイロード・ベイに搭載する兵装には、超音速の空対空あるいは空対地/艦ミサイルがある。さらに、必要に応じ燃料タンクや、母機に随伴・先行して敵の対空防御網を突破する無人機(UAV)の搭載も考慮している。

また、英国では”Dragonfire”と呼ぶレーザー・ガン「directed- energy weapons(エネルギー集中兵器)」を開発中で、[テンペスト]への搭載も考慮している。レーザー・ガンは米国では“SHiELD”の名で出力50 kw級が試作中、米空軍研究所は2019年夏にF-15戦闘機に搭載、試射を行う。

ロールスロイスが担当する新エンジンは、機体が必要とする大推力だけでなく、大電力を消費するレーザー兵器を含む搭載電子機器の要求にも対応しなくてはならない。ロールスロイスにとり[テンペスト]開発は、最初でおそらく唯一の最新型戦闘機用エンジンの開発案件となる。周知のように米国のGE (General Electric) とP&W (Pratt and Whitney) は、最新の戦闘機用エンジンの開発に取組中で、ドイツのMTUや他社も研究を進めている。

主要国が開発している新型エンジンは、いずれも3層式排気型アダプテイブ(three-stream adaptive) 可変サイクル・エンジンである。これで戦闘能力が増え、同時に低燃費モードに切り替えることで航続距離が伸びる。

RRテンペスト用エンジン

図2:(Rolls Royce) ロールスロイスが公表した「テンペスト」用エンジンのカットビュー。図から分かるのは、コア、つまり高圧(HP)系はコンプレッサー5段とタービン1段、低圧(LP)系はファン3段とタービン2段、の2軸式。ファンとHPコンプレッサーの間にはスターター・ジェネレーターが組込まれている。これでエンジン全体を細くしている。ファン排気流は、巡航時にはコア・ケース外側のダクトを流れるが、高速飛行では入口ベーンを切り替えコア内に空気を導き推力を増加する。外周の複数のダクトはファン出口からの第3の流れを通し、推力を得ると共にエンジンを含む各所の冷却(thermal management)に使われる。タービン入口温度は、セラミックス複合材を使うので1,800度C前後と思われる。試作エンジンは公表されていない。

 

レオナルドは、先進的センサー、電子装備機器、アビオニクスを担当する。イタリア系の会社だが英国でヘリコプター、レーダー、電子装備品を製造している。

MBDAは、先進的兵装の開発で協力する。現在日本が参加して開発中の超音速長射程空対空ミサイル[メテオール]なども含まれる。

[テンペスト・チーム連合]は、今年末に“業務概要(business case)”を発表し、来年夏には国際協力相手先について結論を出す。そして2020年末までに生産分担、生産能力に関する初期決定を出し、2025年予定の投資配分決定に備える。そして2035年の実戦配備開始に向かう。

 

F-35との関わり

 

一部で懸念されるのは、英国が新戦闘機[テンペスト]の開発と並行してF-35 の138機購入を予定通り進めるのか、という点である。これについて英国防省は変更はない、と明言している。

F-35ライトニングII戦闘機には英国産業界は深く関わっている。米国主導のF-35プログラムは9カ国共同開発、生産中だが、英国はその中で唯一の“タイアー1(Tier 1)”(第1級の意味)の資格で最大の協力国となっている。すなわちF-35機体価格の15%は、英国製品で占められている。英国が購入する138機は全てF-35B型(STOVL/短距離陸垂直着陸)で、米海兵隊は同型機を340機導入中である。

F-35には空軍用F-35A、海兵隊用F-35B、海軍用F-35Cの3機種があり、これまでに合わせて300機以上が生産されている。エンジンを含む単価は生産ロット(Lot) 毎に順次下がり、ロット10では、F-35A / 946万ドル、F-35B /1,228万ドル、となっている。

最近の米国防総省とロッキード・マーチンの話し合いで、最新のロット11 (Lot 11)ではさらに6 %安くなり、2020年までにF-35A 1機当たり価格は8,000万ドル(約88億円)とすることが決まった。ロット11の生産機数は141機である。

Hill Air Show thrills visitors, comes to a close

図3:(Todd Cromar / U.S. Air Force) 今回の価格交渉を受け、米国防総省では2018-2020会計年度に購入予定の442機のF-35の総額はA、B、C、合計で400億ドル(約4兆4000億円)になると予想している。写真は空軍用のF-35A、米空軍は1,763機を配備する予定。我が空自は42機を導入する。

Capture

図4:(UK MoD / BAE Systems) [英国空軍戦略方針]が描く2035年の英国空軍の想像図。上から順に[F-35B]ライトニングII戦闘機、[ユーロファイター]戦闘機、そして[テンペスト]戦闘機。英国空軍は[F-35B]を138機導入予定、[ユーロファイター・タイフーン]を160機運用中、これに2035年から[テンペスト]が加わる。

 

新戦闘機[F-3]に関わる我国の状況

 

昨年「TokyoExpress 2017-04-24 “F-3戦闘機は日英共同開発になるか?“」で紹介したが、我国でも2030年代に退役するF-2戦闘機の後継機として仮称F-3戦闘機の開発が検討されている。

先進技術の開発を担当する防衛装備庁では、F-3に使用する先進技術を先行して取得するため、三菱重工の協力を得て小型の先進技術実証機[X-2]を完成した。2016-04-22に初飛行、その後試験を重ね、今年3月にその試験飛行の様子を公開した。

https://www.youtube.com/watch?v=lKeqAaUsCU4

S-2飛行試験

図5:(防衛装備庁)先進技術実証機X-2は、三菱重工が主契約で2016年(平成28年)4月に初飛行、2017年10月までに32回の試験飛行を完了。この間低レーダー視認性(低RCS)試験、エンジン推力偏向装置試験、高機動飛行制御システムの試験、などを実施、所期の成果を得た。X-2は全長14.2 m、翼幅9.1 m、自重9.7 ton、エンジンはIHI XF5-1 A/B時推力5 ton を2基装備する。

F-3戦闘機、26DMU

図6:(防衛装備庁)平成26年11月の防衛装備庁主催「技術シンポジウム2016」で公表された次世代戦闘機F-3の試案(26DMUか?)。スリムな側面、大傾斜角の尾翼、広い主翼面積、の特徴が分かる。長大な航続距離、ウエポンベイに大型ミサイル収納、ステルス性を重視した機体である。

 

防衛装備庁では、先進技術実証機X-2の試作以外に、将来戦闘機関連事業として次の研究を進めている;—

①  機体:3次元デジタル・モックアップ(DMU)の作成と改良、公開された最新版は平成25年度(2013)に完成した25DMUで、以後は発表されていない。

②  センサー:胴体側面や主翼前縁などにレーダーアンテナを貼り付けるスマートスキン・センサー化の研究など。

③  アビオニクス:F-35で採用しているヘッド・マウント・デイスプレイ(HMD =head mount display) と同様な将来型HMDシステムの研究など。

 

エンジンは、IHIが試作した推力15 ton (33,000 lbs) 級の[XF9-1]が完成、2018年6月29日に防衛装備庁に納入された。これには先端コンピューター・シミュレーションを使う設計技術、セラミック・マトリックス材料技術、新加工技術などが取り入れてある。要素技術の研究は2010年から開始、2017年にコア・エンジンを完成、これにファン、低圧タービン、アフタバーナを組み合わせ、直径1 m、全長4.8 m、アフタバーナ時推力15 ton以上を達成、2018年6月の最終試運転で性能を確認した。これを基に2025年以降に「次世代ハイパワー・スリム・エンジン」を完成させる。

IHI XF9-1試作エンジン

図7:(IHI) [XF9-1]エンジンのカットビュー。アフタバーナ時推力15 tonの大型エンジンだがファン前面直径は1 m、全長4.8 mと小型にまとめてある。同クラスのGE製F110エンジンの前面直径1.2 mに比べ細い。タービン入口温度は平均1,800度Cで、P&W F119エンジンの1,600度Cより高いが、F-35戦闘機に搭載中のP&W F135の2,000度Cには及ばない。

pr180629-2

図8:(IHI) 防衛装備庁に納入されたIHI XF9-1エンジン。

 

近着の外伝(Jan’s 360 @ 25 July 2018)は「日本は[テンペスト]計画に参画の可能性あり」と報じた。すなわち;—

「小野寺五典防衛相は空自の次期戦闘機開発に関連して英国側と意見の交換をしたことを明らかにした。それによると、[テンペスト]計画で英国が国際協力を求めている件で、“日本側から要件を提示し協議する予定、その上で意見が一致、計画が前進することを期待する、”と話している。

防衛装備庁(ATLA=Acquisition, Technology & Logistic Agency) の報道官は7月25日に、現在の空自F-2戦闘機の後継機に関し、BAEシステムズに送付した“情報提供要求(RFI=Request for Information)” に対し回答を受理したことを明らかにした。また同様の”要求“を米国のロッキード・マーチン、ボーイング、ノースロップ・グラマンの各社に送り、これらからも回答を得ている。

防衛省では、次期戦闘機は“純国産”、“共同開発“、”既存機の改修“、”新造機の輸入“、の中から選択する、と話している。」

 

終わりに

 

今年のファンボロー航空ショーは、英国空軍(正確には陸軍航空隊時代を含め)創立百周年になる記念すべきエベントであった。ショー開会初日に、メイ首相とウイリアムソン国防相が交々立ち「英国は次世代戦闘機[テンペスト]の開発に取組み、友好国の協力を得ながら2035年に完成、実戦配備する」と明言した。この政府首脳の発言で英国の並々ならぬ決意が伝わってくる。

前述のように、昨年夏にはフランス、ドイツの新戦闘機開発計画(FCAS)が、マクロン・フランス大統領、メルケル・ドイツ首相から共同声明で発表された。

[テンペスト]、[FCAS]に限らず新戦闘機開発は国家の命運を左右する重大案件で、決定にはそれぞれの政権首脳が深く関わるべき事項であることを、教えてくれる。

我国の場合はどうか。まずマスコミではファンボロー航空ショーを紹介する中で、[テンペスト]計画を簡単に触れただけ、首相、国防相の決意表明は語らずしまい。仏独共同開発の{FCAS}については、知る限り全く報道されなかった。

さて我国の次世代戦闘機[F-3]については、関係部門で研究が続けられ、記述のように成果が上がりつつあるが、開発費が膨大(一説では8,000億円)になるとの予想も影響し、単独開発、外国との共同開発、かまだ決まっていない。国民に対する開発状況の説明も、担当の防衛装備庁が行うだけで、安倍首相は勿論、小野寺防衛相からも何らの意思表明もない。

[テンペスト]計画には、我国はいずれ参画することになると思うが、政府首脳の明確な決意の表明がなければ、我が国は単なる下請けに甘んじる事になり兼ねない。

英国あるいは欧州と比べ、日本社会全般の国防・安全保障に関わる認識の甘さが際立つ問題である。

 

—以上—

 

本稿作成の参考にした主な記事は次の通り。

 

Aviation Week Online July 20, 2018 “British Wants International Cooperationon Future Fighter” by Tony Osborne

Aviation Week Online July 24, 2018 “Will the F-35 Program meet its Cost Target?” by Lee Hudson

Jane’s 360 25 July 2018 “Japan indicates possible Tempest collaborateo with UK” by Jon Grevatt

UKDJ (UK Defense Journal) July 19, 2018 “Tempest-Alol at what Britain’s next generation combat jet could be” by George Allison

Gov. UK 16 July 2018 “Britain to take leading role in next0generation air power, as defense Secretary launches Combat Air Strategy” by Ministry of Defence

TokyoExpress 2016-10-19 “日本の次期戦闘機“F-3” の開発構想固まる”

TokyoExpress 2016-12-15 “検討中の国産次世代戦闘機「F-3」は「F-22」より大型?“

TokyoExpress 2017-04-24 “F-3戦闘機は日英共同開発になるか?“

TokyoExpress 2017-07-18 “将来戦闘機用エンジンのコアが完成、IHIが防衛装備庁に納入“