投稿者: 松尾 芳郎

シリア情勢に異変?イスラエル空軍機ミサイル貯蔵庫空爆

シリアを巡る情勢に新展開が起きるのか。欧米の軍事関係者が、今後の中東情勢の推移を固唾を呑んで見守っている。イスラエル空軍が10月30日、深夜から翌31日未明にかけ、シリア国内のミサイル貯蔵庫に波状空爆を強行。レバノンの武装勢力『ヒズボラ』に渡る直前の地対空ミサイル等多数の兵器破壊に成功した。露、中国製で固めた防空機能が役に立たなかった訳だが、シリアの梃入れにクレムリンが乗り出すか否かは不透明だ。イスラエルが主張しているイランの核武装阻止で、シリアの武装解除はイラン空爆への途を容易にする。

米海軍、次世代対潜哨戒機(ボーイングP-8A)実戦配備間近

米海軍の次世代対潜哨戒機、ボーイングP-8A”ポセイドン”の実戦配備が間近だ。高速、高々度などジェット機の特性と母体となるハイテク旅客機の輸送能力を生かし、ロッキードP3C”オライオン”時代と一線を画する『ハンター・キラー』新時代をもたらす。中国海軍の太平洋進出が本格化する中で、米海軍に取って重要な助っ人となろう。安全保障分野で米国との同盟強化を明確にした日本も、純国産の4発ジェット対潜哨戒機、P-1Aの実戦配備準備中。

露・電子偵察機接近で航空自衛隊、緊急発進

11:1スクランブル

ロシアの電子偵察機、イリューシンIL-20SUD型機が中国地方に接近したのに対応し、航空自衛隊のF-2要撃戦闘機等が11月01日、緊急発進した。露外務、国防両相が『2プラス2』初会合で来日当日の厳しい現実だ。半月間で3回目の同型機、同一コースの日本接近の意図は『京都府丹後半島経ヶ岬の弾道ミサイル監視米軍Xバンドレーダー』へのチェックが有力視される。

ボーイング、B737型機で2017年に月産47機へ。受注から引き渡しまで待ち時間短縮

ボーイングは10月31日、航空会社が欲しい時期に機体を受領出来る体制へ舵を切った。人気機種、B737型機について、2017年に月産47機へ増産すると発表した。2010年に比べ5割増。後継機のB737MAXシリーズ売り込みで、ライバルのエアバスA320neoに供給能力の対等条件を確保する戦略だ。

中国、北京駐在の防衛駐在官に"機動-5号"演習妨害と抗議。日本側、はねつける

中国国防部は10月31日午前、北京駐在の日本大使館・防衛駐在官を呼び、西太平洋での人民解放軍の軍事演習を自衛隊が妨害したと抗議した。同国防部の記者会見で報道官が明らかにし、NHK、TBSなど、日本国内の報道機関も伝えた。国防部のHPでも発信した。在京国際軍事筋は元来、日本の排他的経済水域で、この種の演習を実施すること自体が、軍事的挑発行為で『今後、好き勝手にやらせろ!』の北京の”恫喝外交”そのものだと批判した。

露プーチン大統領、核報復部隊の即応態勢を視察

ロシアのプーチン大統領が核報復部隊の即応態勢を視察した事が判った。ICBM(大陸間弾道弾)、SLBM(潜水艦発射弾道弾)を4発、実射したほかミサイル防衛網の作動状況もチェック。クレムリンは結果に満足げだった。

『B777-X、ローンチング前に870億ドル相当の発注交渉進展か』

ボーイングの次世代新大型機、B777-Xシリーズの大量発注交渉が水面下で進行している。有力経済メディア『ブルームバーグ』が特ダネ扱いで10月30日、報じた。首尾よく交渉がまとまれば、契約総額は870億ドルと空前の規模。エミレーツ航空など湾岸の3大航空会社が交渉相手だ。11月17日、ドバイで開催予定の航空ショーで未曾有の航空機購入契約の全貌が明らかになる。

中国海軍、沖縄周辺で活発な動き

防衛省統合幕僚監部は、10月30日午後、沖縄周辺の活発な中国海軍の動きに繋がる艦船の動向を発表した。

それによると同日午前4時頃、沖縄県宮古島北東約100㌔の海上で西太平洋から東シナ海方面へ向け北西進する中国の艦船を警戒中の第1護衛隊群(横須賀)所属の護衛艦『いかずち』(4,550㌧)と第1海上輸送隊の輸送艦『ときわ』(8,100㌧)が発見した。識別の結果、『ルフ級』駆逐艦、『ジャンカイⅡ級』フリゲート艦、『フーチン級』輸送艦の3隻と判明した。

JALのエアバスA350選択で業界に波紋

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ボーイングとエアバスが競り合う世界の航空機市場のバランスがJALのA350選定で変動しそうだ。これ迄日本の市場はボーイングが90%を占めていたが、今回の契約で状況が変わるかも知れない。日本の航空宇宙業界はずっとボーイングと緊密な関係が続いてきたが、ここへ来てJALのみならずANAもエアバス発注に踏切る可能性が出てきた。またJALはこれで暫くはボーイング777Xを買うことはなさそうだ。