カテゴリー: 防衛

8月末から9月のロ・中両軍の動き活発—ロシア大艦隊が宗谷海峡を通過

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8月末から9月初めにかけてロシア・中国両軍の動きが活発化している。注目すべきは9月1日に発生した2件。すなわちロシア海軍の対潜哨戒機「Tu-142」2機が我が日本列島を周回飛行した件、およびロシア海軍の28隻からなる大艦隊がオホーツク海での演習を終え、宗谷海峡を通過し日本海に入った件である。この規模のロシア大艦隊が日本近海に現れたのは日露戦争以来のことである。

ボーイング、空母搭載用無人タンカーMQ-25Aを受注

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米海軍は、空母搭載用の無人タンカーにボーイング提案のMQ-25Aステイングレイを選定した。契約内容は、8.05億ドル以内でMQ-25Aを開発、2024年までに4機を完成、空母戦闘航空団に配属し“初期運用能力(IOC=initial operational capability)”を取得する、と云うもの。この契約は、固定価格・奨励金付き( fixed-price-incentive-firm-target)方式で、期限以内にIOCの認定取得に成功すれば報奨金が貰える仕組みである。

8月の我国周辺海域における中ロ海軍の活動

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8月の我国周辺海域における中ロ海軍の活動は、我国メデイアは一切報じていないが、変わらず活発に行われている。宗谷海峡にはロシア太平洋艦隊旗艦を含む艦隊が、また九州南の大隅海峡には中国海軍の大型フリゲートを含む艦隊が行き来している。

イージス・アショアの配備が前進

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イージス・アショア用として防衛省が選定したのはLRDRレーダー。この価格770億円が、当初発表された800億円に加算されたため1基の価格が1,340億円となった。これを捉えて高すぎる、米政府の言いなりで高額品を買わされる、などと言い立てて反対する向きがある。本稿では価格の問題、イージス・アショアの利点、などを解説し、その必要性を述べた。

7月の我が国周辺におけるロシア、中国両海空軍の活動

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統合幕僚監部が発表した7月のロシア、中国、の海空軍が我国周辺で活動した状況は次の7件である。これ以外にも、中国海軍は7月中旬に東支那海で大規模な演習を行った。またロシア軍は択捉島で大規模な軍事演習を実施、さらに択捉島に戦闘機の配備を開始している。ロシア海軍情報管理局ブログ(8月3日)によるとロシア太平洋艦隊の原子力潜水艦「クズバス」は、単独でオホーツク海で敵艦隊を攻撃する演習を行なった。

英国、将来戦闘機「テンペスト」の開発を決定、ファンボロー航空ショー初日に首相、国防相が発表

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英国はこのほど将来戦闘機開発の構想を明らかにし、EUから離脱しても英国は戦闘機開発技術で世界のリーダーの立場を引き続き堅持する、と表明した。英国のガビン・ウイリアムソン国防相は、ファンボロー航空ショーの初日に“双発、デルタ翼、ステルス形状の将来戦闘機[テンペスト]”のモックアップの前で「英国は鉄の意志で完成させる」と言明した。

日英共同開発のMBDA「ミーテイア」ミサイルの試射は2023年

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日本製シーカー付きのMBDA空対空ミサイル「ミーテイア」の開発が進んでいる。新ミサイルは「JNAAM」と呼ばれ、試射は英国で2023年に実施される。改良点は、「ミーテイア」が装備する1980年代技術のシーカーを、日本が実用化した2010年代配備開始のAESAレーダーに換装する点である。

イージス艦用レーダー、日米が共同開発へ  —レーダー技術進歩の歴史—

イージスアショアのレーダー

7月6日の日経は「日本と米国が弾道ミサイル防衛を担うイージス艦に搭載する次世代レーダーを共同開発する検討を開始」と報じた。6月に開かれた両国の防衛当局の次官級協議で討議され、年内にも合意、5年後の量産を目指す、と云うもの。次世代レーダーは、我が国の三菱電機や富士通が開発した窒化ガリウム(Ga-N)半導体製の送受信(T/R)素子を使い、従来のガリウム砒素(Ga-As)半導体素子製のレーダーに比べ探知距離が3倍程度に向上する。

ベルV-280 バロー(Valor [勇敢]) の開発、順調に進む

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「ベルV-280 バロー」は、テキストロン傘下のベル・ヘリコプターとロッキード・マーチンが、米陸軍の“将来型垂直離発着機計画(FVL=Future Vertical Lift program) ”向けに開発中のテイルト・ローター機。V-280は、2013年6月にはFVLの“統合多目的技術実証機計画(JMR TD = Joint Multi-Role Technology Demonstrator) ”の一つに選定された。

リムパック2018、海自のみならず陸自も参加中

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2018年6月27日から同8月2日まで、米海軍が主催する多国間共同訓練”リムパック(RIMPAC=Rim of the Pacific Exercise ) 2018 ” が行われている。参加国は日・米を含むインド、イギリス、オーストラリア、ドイツなど26カ国に達する。海上自衛隊および陸上自衛隊も参加中だが、これを通じて海自および陸自の戦技向上を図るとともに同盟国との相互理解を深め、また信頼関係を強化するのが目的。