新型コロナ 「感染症とは何か」を考えるときだ

本稿は木村良一氏の寄稿です。 新型コロナウイルスによる未知の感染症が発生し、中国湖北省武漢市でアウトブレイク(地域的流行)が始まったのが2019年12月だった。それ以来3年半以上にわたってほぼ毎月毎回、新型コロナの問題点をこの「メッセージ@pen」に書いてきた。数え上げてみると、感染症に関係した筆者の記事は約40本になる。
 この3年半という間に世界中に感染が拡大して多くの死者も出した。だが、幸いなことに画期的なmRNAワクチンが登場し、より多くの人々が免疫を獲得した。重症の新型肺炎に対する治療方法が確立し、治療薬の開発や後遺症治療の研究も進んでいる。
 日本では5月8日に感染症法上の扱いが2類相当から5類に変わるなど、新型コロナと私たちとの関係、つまり防疫の態勢や感染した場合の対症方法は一般的なものになってきた。

ブーム、パリ航空ショーで超音速機“オーバーチェア”開発は順調、と発表

2023年6月20日、パリ航空ショーでブーム・スーパーソニック (Boom Supersonic)社は、超音速旅客機「オーバーチェア (Overture)」の開発は、エンジン「シンフォニー(Symphony)の開発を含めて著しく進捗、と発表した。「オーバーチェア」は現用のジェット旅客機の2倍の速度で飛行し、燃料は100 % 低公害航空燃料(SAF=sustainable aviation fuel)を使う。
(Boom Supersonic (Denver, Colorado) announced at the Paris Airshow, significant advances on the company’s supersonic airliner “Overture” program including development status of its engine “Symphony”. Overture will fly at twice the speed of today’s jetliners and run on 100% sustainable aviation fuel.)

2023年パリ航空ショー、歴史的な大量発注で開幕

第54回パリ航空ショーは、前回コロナの流行で中止された2021年のショーを引継ぎ、パリのル・ブレゲ空港(Paris Le Bourget Airport)で開催された。この航空ショーは1909年から隔年で開催されている。2017年のショーでは世界中から30万人以上が訪れ、1,226機の発注があり、それまでの記録を大きく更新した。
今年は初日(6月19日)にインドのLCCインデイゴ(IndiGo)が、エアバスA320neo系列機500機の発注を発表し、世界を驚かした。
(The world’s largest Paris Air Show, which alternates with Farnborough in Britain, is at Le Bourget for the first time in four years after the 2021 edition fell victim to the Corona pandemic. On the day one of the Airshow, Airbus announced a record-high 500 plane deal with Indian Airline IndiGo for attention.

P&W製ギヤード・ターボファン(GTF)エンジンの信頼性問題

2023年夏の旅行シーズンを前にして、航空各社は需要に対応できないトラブルに見舞われている。運賃は2019年より高くなり座席利用率は上昇し続けている。これらの環境に対応するには飛行機の稼働率を一層上げなくてはならない。しかし、プラット&ホイットニー(Pratt & Whitney/以下P&W)製エンジン装備のエアバスA220、A320neo系列機、およびエンブラエル(Embraer) E2機では「AOG=Aircraft On the Ground」、つまり“飛べない機体”が増加中で、航空各社は対応に追われている。
(At the 2023 travel peak coming, airlines are facing an almost unexpected surge in demand. Fares are substantially higher than were in 2019, and load factors are rising. Every aircraft needs to be in the air. Yet the airlines are facing an equally unprecedented “AOG” crisis, involving Pratt & Whitney powered Airbus A220, A320neo-family aircraft and the Embraer E2 jets.)

狙われる親中派 ‼ 中国国内の政敵あぶり出し

本稿は鳥居徹夫氏の論考である。日本の親中派には、中国指導部との関係を強調し、それを誇りとする古くからの活動家に多い。
日本の古い親中派がスパイ容疑で、中国で相次いで逮捕された。逮捕された日中友好関係者は「スパイという身に覚えのない容疑で逮捕」されたという思いから「いかに中国共産党や政府に協力していたか」「いかに党の幹部を多く知っているか」を強調したのではないか。
政敵の多い政権基盤を強化したい習近平一派にとって、日本の日中友好関係者は、政敵の炙り出したい習近平にとって好都合であろう。
日本の親中派は、芋づる式に炙り出す情報源として、最大限に活用できるものと言える。
タイラント(暴君)の習近平は自ら権力志向であり、共産主義のためではなかった。『安倍晋三回顧録』によると、習近平は政治権力を掌握するために共産党に入った強烈なリアリストだと感じた、と述懐していた。

令和5年5月、我国周辺での中露両軍の活動と我国/同盟諸国の対応

令和5年5月、我国周辺における中・露・両軍の活動と、我国および同盟諸国の動きに関し各方面から多くの発表があった。今月の注目すべきニュースは次の13項目。
(Military threats from Chinese and Russian Forces are tensed up in May. Japan and Allies conducted multiple large scale exercises for retaliation. Following 13 were major issues.