投稿者: 松尾 芳郎

中国艦隊/東シナ海から太平洋へ、ロシア潜水艦/宗谷海峡を東進

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去る6月9日以降、我国領海や接続水域への中露海軍艦艇の侵犯事件が続いている。一般マスコミは取り上げていないが、その後6月17日にもこの状況は続いている。これらの状況から、彼我の海軍力の格差がますます開いていることに危惧の念を抱かざるにいられない。

中国・ロシア海軍艦艇の動き、我が国周辺で活発化

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防衛省統合幕僚監部の発表(28-06-15)によれば、6月15日午前3時半頃中国海軍のドンデイアオ級情報収集艦1隻が鹿児島県屋久島の西にある口永良部島の西側領海に侵入、南東に進むのを鹿屋基地第1航空軍所属の「P-3C」哨戒機が発見した。この情報収集艦は屋久島南の領海を出て南東方面に向かった。中国海軍艦艇が日本領海に侵入するのは極めて異例で、2004年11月に中国海軍原子力潜水艦による侵犯事件以来のこと

ボーイングKC-46Aタンカー問題は解決へ

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ボーイング防衛・宇宙・保安部門(BDS=Boeing Defense, Space & Security)は、2011年に米空軍の次世代タンカーとして「KC-46 A」型機を提案、エアバス/ノースロップ・グラマン提案の「KC-30」を退け、条件付きながら175機の受注に成功した。しかしC-17大型輸送機とA-10地上攻撃機への給油試験で新たな不具合が生じ、空軍への納入スケジュールに影響が出てきた。

「民共合作」―シロアリの餌食になる民進党

第24回参議院選挙が6月22日公示、7月10日投票で実施される。

この選挙の焦点は、与党の自民・公明では、対外的には防衛・安全保障の基盤強化、国内的にはアベノミクスの推進に向けた「政治の安定」である。

一方、野党の民進党・共産党のアピールは「一強他弱の打破」であるが、どのような政治を目指すのかが全く見えてこない。

ホンダジェットHA-420の現状(その1)—はじめに

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1948年に創業した自動車メーカーのホンダは、今日までに8,000万台の自動車と2億5,000万台のオートバイを製造してきた。同社の技術者、藤野道格(みちまさ)氏を中心とするチームは、1986年に航空機の研究開発に着手、新たな挑戦に乗り出した。1997年にホンダジェットはスケッチとしてその姿を表す。そして2003年にホンダジェットは初飛行に成功、藤野氏をチーフとする技術者たちの“The Power of Dream”「夢の力」が、業界の常識にとらわれない独自の技術を結実させ、革新的な小型ビジネスジェットを生み出した。それがホンダジェットHA-420である。

世界の権力者や資産家による税逃れの実態を明らかにした「パナマ文書」報道。

国際社会を揺るがしただけでなく、インターネット時代における調査報道のひとつの姿を世界に示したとの評価もある。中米の法律事務所の内部文書であるパナマ文書は、ジャーナリズム史上最大のリークといわれ、その量は膨大だった。それをデータベース化によって世界各国の記者が共有できるようにして1年という時間をかけて分析した。

 今回はネット時代の調査報道について考えてみたい。